製品判定

累計3,000万本のニューモ、有効成分は3つだけ。薬剤師が「育毛剤と発毛剤の違い」で判定する

PRこの記事には商品へのアフィリエイトリンクを含みます。掲載は薬剤師が成分と製品表示で選んだもので、報酬の有無で評価や順位を変えていません。
✓製品表示の照合済み公式販売ページの全成分・効能表示で照合(2026-09-24)
まず結論
  • ニューモは医薬部外品の薬用育毛剤で、有効成分はセンブリエキス・グリチルリチン酸ジカリウム・D-パントテニルアルコールの3つ。薬用育毛剤で広く使われてきた定番の組み合わせだ。ニューモVはこれに2つを足した5つの有効成分で、会社の決算資料にも「5つの有効成分を配合」と書かれている。
  • 広告の主役である卵黄由来のHGPは、有効成分ではない。製品表示では「頭皮保護成分」として配合されている。効能を担うのは上の3つで、HGPではない。
  • 医薬部外品の「育毛剤」と、医薬品の「発毛剤」は制度上の別物だ。ニューモの効能は「発毛促進」「育毛」「脱毛の予防」などで、ミノキシジルを含む発毛剤の「壮年性脱毛症における発毛」とは書ける言葉が違う。
ニューモの商品画像

ニューモで検索すると、公式通販、クリニックの解説、ランキングサイトが並ぶ。テレビCMで名前を知って調べる人が多い製品だが、「何が有効成分で、何がそうでないか」を製品表示から切り分けた記事は少ない。医薬部外品は有効成分とそれ以外を表示上で区別する制度なので、そこを読めば製品の性格は決まる。

1中身は何か。有効成分は3つ、HGPは有効成分ではない

公式販売ページの表示によると、ニューモ(75mL)は医薬部外品で、有効成分は次の3つだ。

有効成分薬用育毛剤での一般的な位置づけ
センブリエキス生薬由来。頭皮の血行を促す目的で配合される定番成分
グリチルリチン酸ジカリウム甘草由来。頭皮の炎症・かゆみを抑える目的で配合される
D-パントテニルアルコールパントテン酸誘導体。頭皮・毛髪の保護を目的に配合される

この3つは、ニューモに固有の成分ではない。市販や通販の薬用育毛剤で長く使われてきた組み合わせで、承認前例のある有効成分として選ばれている。つまり有効成分だけを見れば、ニューモは「定番処方の薬用育毛剤」ということになる。

一方、広告で主役として扱われる【HGP】は、製品表示では有効成分に入っていない。卵黄から得た成分で、「頭皮保護成分」として配合されている。ここは誤読しやすい。CMや商品ページの印象では、HGPが効く成分に見える。しかし効能・効果を担うのは有効成分の3つで、HGPはその他の成分の位置にある。「独自成分だから効く」という読み方は、製品表示の構造とは合っていない。

そのほか、ラベンダー油、カンゾウ葉エキス、ダイズエキスなど自然由来の成分が28種類配合されていると表示されている。これらも有効成分ではなく、保湿や使用感を整える側の成分だ。

2効能は何と書いてあるか。「発毛促進」と「発毛」は別の言葉

製品表示の効能・効果は次のとおり。

発毛促進、育毛、毛生促進、養毛、薄毛、ふけ、かゆみ、脱毛の予防、病後の脱毛、産後の脱毛

これは薬用育毛剤(医薬部外品)に共通して認められている効能の範囲で、ニューモに固有のものではない。ここでも「定番の薬用育毛剤」という性格が確認できる。

線を引いておきたいのは、「発毛促進」と「発毛」の違いだ。医薬部外品の育毛剤は「発毛促進」「育毛」「脱毛の予防」までを効能として書ける。一方、ミノキシジルを含む第1類医薬品の発毛剤は「壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防」を効能に持つ。言葉は似ているが、制度上は別の区分で、根拠の水準も違う。公式ページの検索用の商品名に「育毛剤 発毛剤」と並んでいるが、製品の区分は医薬部外品の育毛剤であって、医薬品の発毛剤ではない。

この違いは、悩みの種類で選び方を変えるときに効いてくる。壮年性脱毛症(いわゆるAGA)として髪が細く短くなっている段階なら、医薬部外品の育毛剤は本来の対象から外れている。頭皮の状態を整えたい、抜け毛を予防したいという段階なら育毛剤の範囲に入る。

3ニューモとニューモVは何が違うか

ニューモVは後継品で、ファーマフーズの2025年9月の決算説明資料に「5つの有効成分を配合した『ニューモV』発売」「発売後5ヶ月で累計出荷30万本」と書かれている。つまり有効成分が3つから5つに増えたのがVの中身だ。追加された2つの成分名は、販売店や解説記事ではセファランチンとニンジンエキスとされている。ただしこれは二次情報で、メーカー自身の資料で確認できたのは「5つ」という数までだ。公式販売ページの商品説明は旧ニューモの3成分の文面のままになっており、成分名までは確認できなかった。正確に知りたいなら、容器か外箱の有効成分欄を見るのが確実になる。

ここで一つ注意したい。公式販売ページのニューモVの商品説明は「3つの有効成分」というニューモの文面のままになっている。Vを買う人が読む説明としては古く、5つの有効成分が何かは、製品表示を見るのが確実だ。

価格はニューモが75mLで7,380円、ニューモVが7,970円(いずれも税込・2026年9月24日確認)。有効成分が2つ増えて約600円の差なので、Vを選ぶ理由は成分の数にある。ただし効能・効果の表示は薬用育毛剤の範囲で同じなので、成分が増えたぶん効能の言葉が強くなるわけではない。

4値段はいくらか。1本あたりで見る

製品内容量価格(税込)
ニューモ75mL7,380円
ニューモV記載なし7,970円

育毛剤は1回の使用量が人によって違うので、1日あたりの単価は出しにくい。公式ページには「1本で約○日分」という記載も見当たらなかった。目安を出すなら、1日2回・1回1mLで使うと75mLは約37日になるが、これは仮の計算であって公式の数字ではない。

比較の物差しとしては、センブリエキス・グリチルリチン酸ジカリウム・パントテン酸誘導体の組み合わせは他社の薬用育毛剤にも広く使われている、という事実を持っておくと判断しやすい。有効成分が同じなら効能の範囲も同じなので、価格差の中身は有効成分ではなく、HGPと自然由来成分、そして広告費になる。

5公式ページの言葉と製品表示の言葉を対応させる

製品名や見出しが効能を先取りする構造はアレルケアは、なぜ「アレルギー」と書かないのかに、グラフや使用感データの読み方は広告のグラフは、どこから盛りになるのかに整理してある。

6よくある質問

【ニューモは効果があるのか】有効成分3つが担う効能は「発毛促進・育毛・脱毛の予防」などの範囲で、これは他の薬用育毛剤と同じだ。頭皮環境を整えて抜け毛を予防する目的なら制度上の対象に入る。髪を生やす、AGAを治す、という期待には制度上も応えない。

【HGPとは何か】ファーマフーズが卵黄から製造した成分で、製品表示では「頭皮保護成分」に分類されている。有効成分ではない。

【副作用はあるか】医薬部外品なので、医薬品ほど強い作用は想定されていない。頭皮に赤み・かゆみ・かぶれが出たら使用を中止する。センブリエキスやアルコールで刺激を感じる人もいるので、初回は少量から試す。

【発毛剤(リアップなど)と併用できるか】ミノキシジル製剤は第1類医薬品で、薬剤師の情報提供が必要な区分だ。併用は薬剤師に相談してから決める。頭皮への刺激が重なることがある。

【女性も使えるか】効能に「産後の脱毛」が含まれており、製品も男女兼用として売られている。妊娠中・授乳中は成分にかかわらず、使用前に医師・薬剤師に相談する。

7薬剤師として付け加える注意

8誰に向いて、誰には向かないか

向くのは、頭皮のかゆみやふけ、抜け毛の予防といった「頭皮環境」の段階で、定番の有効成分を持つ薬用育毛剤を使いたい人だ。有効成分で迷う要素はない。

向かないのは、有効成分で選びたい人と、髪を生やすことを期待する人だ。前者には同じ3つの有効成分を持つ製品がより安く並んでおり、後者には制度上の対象が別にある。製品を選ぶ順序はサプリ・市販薬の選び方に置いてある。

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9この記事のポイント


【監修】まさ(現役で通販事業の顧問を務める薬剤師/薬機法管理者・景表法第1級)

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