朝早く目が覚めてしまう。薬剤師が早朝覚醒の切り分けと、考え方を案内する
- 早朝覚醒は、まず加齢による睡眠リズムの前倒しと、就寝時刻のズレを疑う。
- 気分の落ち込みや意欲の低下が一緒にあるなら、サプリより先に医療機関の受診を考える。
- 睡眠の質という切り口で届出の対象が合う成分はあるが、早朝覚醒そのものを狙えるとは限らない。
1早朝覚醒は、ほかの不眠と性質が違う
睡眠の悩みは三つに分かれます。寝つけないのが「寝つき」、夜中に何度も起きるのが「中途覚醒」、そして予定より2時間ほど早く目覚めてその後眠れないのが「早朝覚醒」です。
このうち早朝覚醒は、加齢で誰にでも起こりやすい一方、気分の不調のサインとして表れることも知られています。だからこそ、ほかの不眠より先に「これは何の早朝覚醒か」を見極める姿勢が要ると考えています。
2まず疑う、加齢と就寝時刻のズレ
年齢を重ねると、体内時計が少しずつ前倒しになり、眠くなる時刻も目覚める時刻も早まります。21時に眠ければ4時に目覚めるのは、時間配分としては自然な範囲です。この場合に必要なのは薬でもサプリでもなく、就寝時刻を無理に早めすぎていないかの見直しになります。
朝の強い光を浴びる時間を意識する、夕方以降の仮眠を避ける、といったリズムの調整で変わる人もいます。サプリは、こうした生活側を整えたうえでの“もう一押し”として位置づけるのが順番だと考えています。
3受診を先に考える目安(ここが最重要)
早朝覚醒で、ほかの不眠と分けて強く意識してほしいのが、気分の変化との重なりです。早朝に目が覚めるようになったことと前後して、気分の落ち込み、興味や意欲の低下、食欲の変化が続いているなら、それはサプリで対処する段階ではありません。
この組み合わせは、自己判断で抱えこまず医療機関に相談したい変化です。睡眠サプリで一時的に紛らわせると、本来必要な相談が遅れることがあります。眠りの相談として内科や心療内科に持ちかけて構いません。早く動くほど選べる手は多くなります。
4「早朝覚醒」か、「中途覚醒」か
切り分けが曖昧なまま成分を探すと、狙いがズレます。朝方に一度起きてその後眠れないのが早朝覚醒、夜間に何度も短く目覚めるのが中途覚醒です。夜中に目が覚めるのが主であれば、夜中に目が覚める人の入口のほうが合います。寝つき自体に時間がかかるなら、寝つきが悪い人の入口を先に見てください。
5睡眠の質という切り口で見るなら
早朝覚醒「を治す」とうたえる機能性表示食品はありません。届出はあくまで睡眠の質や眠りの深さに関する表示で、早朝覚醒そのものを対象にしたものではない、という前提で見る必要があります。
そのうえで、眠りの質という広い切り口で対象が合いやすい成分のひとつにクロセチンがあります。→ クロセチンの判定
届出表示が何を言っていて何を言っていないかは、届出表示の読み方で確認できます。「飲めば早く目覚めなくなる」と読み替えないことが、選ぶときの線になります。
- 消費者庁 機能性表示食品 届出情報検索(https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/)