子どもがなかなか寝つかない。薬剤師が生活リズムと受診の目安を案内する
- 子どもの寝つきは、まず起床・就寝の時刻、日中の運動、寝る前の光(テレビ・タブレット)といった生活リズムを整えるのが先。
- 子どもに睡眠サプリを安易に使うのはすすめない。大人向けの機能性表示食品は、子どもを対象に届け出たものではない。
- 寝つきの悪さが強く続く、日中に強い眠気や発達・行動の心配があるなら、小児科・かかりつけ医に相談する。
1まず生活リズムから整える
子どもがなかなか寝つかないとき、最初に見直したいのは薬でもサプリでもなく、生活リズムです。朝に決まった時刻に起きて日光を浴びる、日中に体を動かす、就寝時刻を一定にする——この土台が整うだけで、寝つきが変わる子は少なくありません。逆に、休日に遅くまで寝る、夕方に長く昼寝する、といったことは夜の寝つきを遅らせます。
2寝る前の環境を見直す
寝る前のテレビ・タブレット・スマホの強い光は、子どもでも脳を覚醒させ、寝つきを妨げます。就寝の1時間ほど前から画面を控え、部屋を暗く静かにして、入眠までの流れを毎日同じにすると、体が「これから眠る」と覚えやすくなります。寝る前のカフェイン(コーラやチョコレートなど)も、思っている以上に響くことがあります。
3子どもにサプリをすすめない理由
大人向けの睡眠サプリ(機能性表示食品)は、子どもを対象に安全性や有効性を届け出たものではありません。「大人が飲んでいるから子どもにも少し」という使い方は、想定されていない使い方になります。海外ではメラトニンが子ども向けサプリとして売られることもありますが、日本ではメラトニンは医薬品の扱いで、食品サプリとしては売られていません(詳しくはメラトニンの整理へ)。子どもの睡眠は、まず生活側を整えることを優先し、必要なら医療の中で相談するのが順番です。
4受診・相談を考える目安
生活リズムを整えても寝つきの悪さが強く続く、夜中に何度も起きる、いびきが大きく呼吸が止まって見える、日中に強い眠気や落ち着きのなさ・行動の心配がある——こうした場合は、小児科やかかりつけ医に相談してください。子どもの睡眠の問題は、体質だけでなく、鼻・のどの状態や発達の特性などが関わることもあり、家庭だけで抱えこまないほうがよい場面があります。早めの相談ほど、選べる手が増えます。寝つき全般の考え方は寝つきが悪い人の入口も参考になります。
- 医薬品・成分の位置づけ:医薬品医療機器総合機構(PMDA)医薬品添付文書情報(https://www.pmda.go.jp/)
- 一般的な小児の睡眠情報:日本小児科学会などの一般向け情報