悩み別

時差ぼけ(ジェットラグ)で眠れない。薬剤師が体内時計の戻し方と光の使い方を案内する

まず結論
  • 時差ぼけは、体内時計と現地時間のズレで起きる。まず効くのはサプリより「光を浴びるタイミング」の調整。
  • 東向き(時間が前に進む方向)の移動ほどつらいことが多い。現地の朝の光を浴び、夜は強い光・スマホを控えるのが基本。
  • 数日で自然に合ってくるのが普通。長く続く・出張や旅行のたびにひどい場合は、無理をせず専門医への相談も選択肢。

海外旅行や出張で、夜眠れない・昼に強い眠気が出る——時差ぼけ(ジェットラグ)の整え方を、薬剤師の視点で案内します。ここでは薬やサプリの前に、体内時計そのものを現地に合わせるための「光と生活リズム」の話を中心にします。

1時差ぼけは体内時計のズレ

人の体には、約24時間で回る体内時計があります。飛行機で時間帯の違う場所へ短時間で移動すると、この体内時計が出発地のままで、現地時間とズレます。これが時差ぼけの正体です。眠れない・寝すぎる・日中の眠気・食欲や体調の乱れとして出ますが、多くは数日かけて現地時間に合ってきます。

2東向きと西向きで、つらさが違う

一般に、東向き(日本から北米など、時間が前に進む方向)の移動のほうが、体内時計を前倒しする必要があり、つらく感じる人が多いと言われます。西向き(ヨーロッパなど、時間が後ろにずれる方向)は、夜ふかし方向の調整になるため、比較的合わせやすいことがあります。自分の移動がどちら向きかを意識すると、対処の見当がつきやすくなります。

3中心は「光を浴びるタイミング」

体内時計を動かす一番の手がかりは光です。ざっくりした考え方として、体内時計を前に進めたい(東向き)なら現地の朝の光をしっかり浴び、夜は強い光を避ける。後ろにずらしたい(西向き)なら夕方以降の光を活かし、朝の強い光を控えめにする、という向きになります。細かいタイミングは移動の時差によって変わるので、まずは「現地の朝、外の光を浴びる」を基本にすると整えやすいです。

夜のスマホやパソコンの光は、体内時計を後ろにずらす方向に働きやすいので、現地の夜に眠りたいときは控えめにするのが無難です。光と睡眠の関係は寝る前のスマホは睡眠に悪いのかにもまとめています。

4メラトニンはどうなのか

海外では時差ぼけ対策としてメラトニンのサプリが使われることがありますが、日本ではメラトニンはサプリとして販売されていません。この制度の事情と代わりの考え方はメラトニンは日本のサプリで買えるのかに整理してあるので、そちらを参照してください。ここでは、まず光と生活リズムで整えるのが土台、という位置づけになります。

5現地に着いてからの過ごし方

到着したら、できるだけ早く現地の時間に生活を合わせるのが近道です。現地が昼なら明るいところで活動し、夜まで大きな仮眠を取りすぎない。どうしても眠いときは、短めの仮眠にとどめると、夜の睡眠を保ちやすくなります。食事も現地の時間に寄せていくと、リズムが整いやすくなります。夜勤や交代勤務で同じように体内時計がずれる人は、夜勤・交代勤務で眠れないの考え方も近い部分があります。

6できること・できないことの線

ここで案内できるのは、時差ぼけを和らげるための一般的な生活の工夫までです。病気の診断や、薬による治療の判断はしません。時差ぼけの多くは数日で自然に整いますが、移動のたびに強く出る、帰国後も長く睡眠リズムが戻らない、日常生活に支障が続く、という場合は、概日リズムに関わる睡眠の問題として専門医に相談するのも選択肢です。帰宅後もすっきり起きられない状態が続くときは、朝すっきり起きられないの切り分けも参考になります。

7早見表

論点要点扱い
時差ぼけの正体体内時計と現地時間のズレ多くは数日で自然に整う
向き東向き(前倒し)ほどつらいことが多い移動の向きで光の使い方を変える
現地の朝の光が基本、夜の強い光は控えるまず光とリズムで整える
メラトニン日本ではサプリとして売っていない光・生活リズムが土台
続く場合帰国後も長く戻らない・毎回ひどい専門医への相談も選択肢

【監修】まさ(薬剤師・運営者/薬機法管理者/景表法第1級/コスメ薬機法管理者)

【出典・確認日】

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