飲み合わせ

骨粗しょう症の薬(ビスホスホネート)とサプリは一緒に飲んでいいか。薬剤師が判定する

[監修確認] この記事は薬剤師(運営者)の最終確認を待っています。

まず結論
  • ビスホスホネート製剤は、カルシウム・マグネシウム・鉄と同時にとると吸収がほとんど失われる。時間をあけるのが絶対条件だ。
  • 薬は起床時に水(水道水またはぬるま湯)だけで飲み、そのあと少なくとも30分は他のものを口にしない。ミネラルウォーターも避ける。
  • マグネシウム配合の睡眠サプリは夜に回せば衝突しない。飲む時刻を分けるだけで解決する場面が多い。

1まず押さえる一点

骨粗しょう症の薬とサプリの関係は、危ないか危なくないかという話ではない。【薬が効かなくなるかどうか】の話だ。ビスホスホネート製剤はもともと体に吸収される割合がきわめて低く、そこにミネラルが同席すると、残っていたわずかな吸収さえ消える。副作用が増えるのではなく、治療そのものが空振りになる。骨折を防ぐために飲んでいる薬だから、この空振りは軽く見たくない。

2なぜ気をつけるのか:腸の中で結合してしまう

アレンドロン酸(ボナロンなど)、リセドロン酸(アクトネル、ベネットなど)といったビスホスホネート製剤は、カルシウム・マグネシウム・鉄・アルミニウムといった金属イオンと結びつきやすい性質を持つ。腸の中で結合した形になると、そのまま吸収されずに通り過ぎてしまう。

体内で代謝を奪い合うタイプの相互作用ではなく、腸内で物理的にくっついてしまう相互作用だという点は、甲状腺の薬と同じ構図だ。仕組みが同じなので、対処も同じになる。時間をずらす、ただそれだけで避けられる。

服用手順が細かく決められているのも、この吸収の悪さが理由だ。起床してすぐ、コップ1杯の水で飲み、そのあと少なくとも30分は横にならず、飲食も他の薬もサプリもとらない。この30分は「胃の刺激を避けるため」と説明されることが多いが、吸収を守るための時間でもある。ミネラルウォーターを避けるよう言われるのも、硬水にカルシウム・マグネシウムが含まれるからだ。

3具体的に注意したい組み合わせ

4現実的な組み立て方

睡眠サプリの多くは夜に飲むものだから、朝に飲むビスホスホネートとは、そもそも時間帯が離れている。つまり多くの場合、手順どおりに朝の薬を飲み、サプリを夜に置くだけで衝突は起きない。問題が起きるのは、「朝にまとめて全部飲む」という習慣を持っている場合だ。ピルケースに朝の分としてサプリを一緒に入れていると、意図せず同席させてしまう。飲むタイミングの考え方はサプリの飲み方にまとめている。

50代前後で骨密度の低下を指摘され、同じ時期に眠りの不調も抱える、という重なりはよくある。更年期と睡眠の記事で触れたとおり、この年代は服薬とサプリが一気に増えやすい。増えたときほど、飲む時刻の設計が効いてくる。

5お薬手帳にサプリも書く

骨粗しょう症の治療は、骨密度の測定で効果を確かめながら年単位で続けていく。数値が思うように動かないとき、原因が薬の選択なのか、飲み方なのかは、医療者からは見えにくい。飲んでいるサプリと、実際に飲んでいる時刻を伝えておくと、そこが最初に切り分けられる。

6どんなときに受診・相談すべきか

飲んだあとに強い胸やけ、飲み込むときの痛み、みぞおちの痛みが続く場合は、食道への刺激が考えられるため相談してほしい。また、あごの痛みや歯のぐらつきが出た場合、歯科治療の予定がある場合も、この薬を飲んでいることを必ず申告する。サプリについては、始める前に薬剤師へ成分名を伝えて時間の置き方を確認するのが確実だ。

7この記事のポイント


【監修】まさ(薬剤師・運営者/薬機法管理者/景表法第1級/コスメ薬機法管理者)

【出典・確認日】

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