悩み別

更年期で眠れない。薬剤師がほてり・気分・甲状腺の切り分けを案内する

まず結論
  • 更年期の不眠は、ほてり・発汗で目が覚めるタイプと、気分の落ち込みが重なるタイプを分けて考える。
  • 症状が強くて生活に支障が出ているなら、婦人科での相談が選択肢になる。自己判断で抱えこまない。
  • 食品でうたえるのは「睡眠の質」「一時的なストレス」まで。更年期障害を治すサプリはない。

1更年期の「眠れない」を切り分ける

40代後半から50代にかけて、女性ホルモンの変化にともなって、寝つきの悪さや夜中に目が覚めることが増える人がいます。ここでも、その眠れなさが何によるものかを分けて考えると、対処が見えやすくなります。

多いのは、ほてり(ホットフラッシュ)や寝汗で夜中に目が覚めるタイプです。これは体温調節の揺らぎが睡眠を途切れさせている状態で、眠りそのものより、ほてり・発汗への対処が入口になります。もう一つ、気分の落ち込みやイライラ、不安が一緒に強く出るタイプもあります。

2まずできること

寝室を涼しく保つ、汗を吸う寝具や衣類にする、就寝前のカフェイン・アルコール・辛いものを控える、といった工夫は、ほてりで目が覚めるタイプに向きます。日中の軽い運動や、規則的な生活リズムも、睡眠の土台を整えます。

サプリは、こうした生活側を整えたうえでの補助です。届出の対象が「睡眠の質」や「一時的な精神的ストレス」に合う成分としては、ストレス型の届出を持つ製品があるGABAや、精神的ストレスと睡眠を一つの届出でカバーするガセリ菌CP2305などがあります。いずれも更年期障害という状態を治すものではなく、睡眠の質やストレスの範囲での届出です。月経前の不調と睡眠についてはPMSと睡眠の入口も参考になります。

3受診・相談を考える目安

ほてりや発汗、気分の変化が強く、日常生活に支障が出ているなら、婦人科での相談が選択肢になります。更年期の症状には医療側の対処法もあり、我慢して抱えこむより、一度専門家に相談するほうが選べる手が増えます。

もう一つ気をつけたいのが、更年期と症状が似ている別の不調です。とくに甲状腺の働きの乱れは、動悸・発汗・倦怠感・気分の変化など更年期と重なる症状を出すことがあり、区別には検査が要ります。すでに甲状腺の薬を飲んでいる人は、サプリとの飲み合わせに甲状腺の薬とサプリの注意もあります。気分の落ち込みが2週間以上続くなら、心療内科・精神科も含めて相談してください。

4「更年期に効く」と読み替えないための線

食品として書けるのは「睡眠の質」や「一時的な精神的ストレス」までで、更年期障害の治療をうたうことはできません。「更年期の不調が消える」といった表現を見たら、それは食品の届出の範囲を超えています。夜中に目が覚めるのが主な悩みなら、夜中に目が覚める人の入口も合わせて見てください。届出表示の読み方はこちらです。


【監修】まさ(薬剤師・運営者/薬機法管理者/景表法第1級/コスメ薬機法管理者)

【出典】