ビタミンDと睡眠。薬剤師が役割・不足・とりすぎの注意を整理する
まず結論
- ビタミンDは、骨や免疫の働きに関わる栄養素。皮膚が日光を浴びることでも体内で作られる。
- 睡眠との関連を示す報告はあるが、「ビタミンDを飲めば眠れる」と断定できる話ではない。
- 食事と適度な日光が基本。サプリは脂溶性でとりすぎが体に残りやすいので、量に注意。
1ビタミンDの役割
ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けて骨を保つ働きや、免疫の調整に関わる栄養素です。食べ物からとるほか、皮膚が日光(紫外線)を浴びることでも体内で作られる、という特徴があります。屋内で過ごす時間が長い人、日焼け対策を徹底している人、冬場や高緯度の地域では、不足しやすいと指摘されることがあります。
2睡眠との関係は「わかっている範囲で」
ビタミンDと睡眠については、不足している人で睡眠の質が低い傾向があった、といった報告がいくつかあります。ただし、因果関係が明確に決まっているわけではなく、「補えば必ず眠れるようになる」という段階の話ではありません。睡眠のためだけに大量にとる、という発想ではなく、健康全体の土台として不足を避ける、という位置づけで見るのが妥当です。
3食事と日光で補う
ビタミンDは、鮭・さんまなどの魚、きのこ類、卵などに含まれます。あわせて、適度に日光を浴びることも、体内でビタミンDを作るうえで役立ちます。長時間の日焼けが必要という話ではなく、日常のなかで屋外に出る時間を少し持つ、という程度で構いません。食事全体のバランスは睡眠によい食べ物やプロテインの基本も参考になります。
4サプリのとりすぎに注意
ビタミンDは脂溶性で、水溶性のビタミンのように余った分がすぐ排出されるわけではなく、とりすぎると体に蓄積してしまいます。過剰になると、血液中のカルシウムが増えすぎて体調を崩すことがあるため、サプリで大量に長期間とるのは避けたいところです。持病がある人、カルシウムや腎臓に関わる薬を飲んでいる人は、自己判断で足さず主治医・薬剤師に相談してください。生活全体で睡眠を底上げする考え方は睡眠の質を上げる方法にまとめています。
- ビタミンD・栄養の一般情報:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」/国立健康・栄養研究所などの一般向け情報
- 医薬品・持病との関係:医薬品医療機器総合機構(PMDA)医薬品添付文書情報(https://www.pmda.go.jp/)