50代からのたんぱく質。薬剤師が筋肉の維持と不足対策を整理する
- 年齢を重ねると筋肉は落ちやすく、たんぱく質が不足すると、その傾向が進みやすい。
- 50代以降は「若い頃と同じでいい」ではなく、意識してたんぱく質をとることが大切になる。
- 食事が基本。足りない分を補う手段としてプロテインも使えるが、腎臓など持病がある人は医師に相談を。
1年齢とともに筋肉は落ちやすくなる
人の筋肉は、何もしないでいると年齢とともに少しずつ減っていきます。筋肉が落ちて体を動かす力が弱まる状態や、心身の活力が低下する状態は、フレイル・サルコペニアといった言葉で説明されます。これは特別な人の話ではなく、加齢に伴って誰にでも起こりうる自然な変化です。だからこそ、食事と運動で筋肉の材料と刺激を与え続けることが、年齢を重ねてからの元気につながります。
250代以降はたんぱく質を「意識して」とる
若い頃と同じ食事量・内容のままだと、加齢による食欲や消化の変化もあって、たんぱく質が不足しがちになる人がいます。肉や魚を食べる量が減った、あっさりしたものが増えた、という自覚があるなら要注意です。毎食に、手のひらに乗るくらいのたんぱく源(肉・魚・卵・大豆製品・乳製品)を意識して入れるのが、実践しやすい目安になります。たんぱく質の全体的な考え方はプロテインの基本にまとめています。
3食事を基本に、補助としてのプロテイン
食事だけで十分にとれるのがいちばんですが、食が細くなってきた人にとって、たんぱく質を必要量とるのは意外と大変です。そういう場面で、プロテインは不足分を手軽に補う選択肢になります。飲み物やヨーグルトに混ぜるなど、無理なく続けられる形で使うと取り入れやすくなります。あくまで食事の置き換えではなく、足りない分の補助、という位置づけです。
4持病・服薬がある人の注意(ここが大切)
一点、強く伝えたい注意があります。腎臓の働きが低下している人は、たんぱく質のとり方について医師から指示が出ていることがあります。この場合、自己判断でプロテインを足すのは避け、必ず主治医・薬剤師に相談してください。糖尿病などで食事管理をしている人、複数の薬を飲んでいる人も同様です。「体にいいから」と一律に増やすのではなく、自分の体の状態に合わせて調整するのが、年齢を重ねてからは特に大切になります。
5運動と組み合わせる
たんぱく質をとるだけでなく、軽くでも体を動かすことが、筋肉の維持には効いてきます。ウォーキングや軽い筋トレなど、続けられる範囲で。運動と睡眠の関係は運動と睡眠、食事全体は睡眠によい食べ物も参考にしてください。
- たんぱく質の必要量・高齢者の栄養:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」/国立健康・栄養研究所などの一般向け情報
- 持病・医薬品との関係:医薬品医療機器総合機構(PMDA)医薬品添付文書情報(https://www.pmda.go.jp/)