栄養

子供に栄養サプリ(栄養補助食品)は必要か。薬剤師が偏食対策と選び方を整理する

まず結論
  • 子供の栄養は、食事が基本。栄養補助食品は「食事で足りない分を補う」ための道具で、食事の代わりでも、発育を保証するものでもない。
  • 偏食や小食で心配なら、まず不足しやすい鉄・カルシウム・DHA・ビタミンDあたりを、食事で摂りにくいかを見直す。無味無臭で食事に混ぜるタイプ(Ayoなど)は、偏食の子に栄養を足す一つの手段。
  • 「身長が伸びる」「頭が良くなる」とうたう子供向け商品には距離を置く。栄養補助食品にそこまでの効果を保証する根拠はなく、誇大広告のことが多い。

1まず、食事が基本という前提

子供の成長に必要な栄養は、基本的には毎日の食事から摂るものです。栄養補助食品(いわゆる子供向けサプリやパウダー)は、その食事で足りない分を補うための道具であって、食事の代わりにはなりません。まずここを外さないことが、選び方の土台になります。

とはいえ、偏食が強い、小食、特定の食材を全く食べない、といった子は珍しくありません。そうした場合に「足りていないかもしれない栄養を、無理なく補う」という目的でなら、栄養補助食品は選択肢になります。目的が「補う」なのか「食事をサボる代わり」なのかで、意味が大きく変わります。

2子供で不足しやすい栄養

補うことを考えるとき、やみくもに何でも足すのではなく、不足しやすいものを知っておくと選びやすくなります。子供で不足が話題になりやすいのは、鉄、カルシウム、ビタミンD、DHA、亜鉛あたりです。

鉄は、成長期に需要が増え、偏食だと不足しやすい栄養です。鉄と体調の関わりは大人でも同じで、鉄分と睡眠の記事に整理しました。カルシウムやビタミンDは骨の成長に関わり、DHAは魚をあまり食べない子で不足しがちです。ただし、どれも「足りない子に補うと役立つ」ものであって、足りている子に足しても意味は薄く、とりすぎは別の負担になります。心配なら、まず食事でこれらが摂れているかを見直すのが先です。子供の食事全体の考え方は睡眠によい食べ物・避けたい食べ物の記事の栄養の考え方も参考になります。

3無味無臭で「混ぜる」タイプ(Ayoなど)の位置づけ

偏食の子に栄養を足す手段として、最近は無味無臭で食事や飲み物に混ぜられる栄養パウダーがあります。Ayo(アヨ)はその一例で、味やにおいを変えずにご飯やスープ、飲み物に混ぜて、鉄・カルシウム・DHA・葉酸・亜鉛・ビタミンD などの栄養を補うことを目的にした栄養補助食品です。乳児用規格に適合した食品として設計されています。

こうした「混ぜるタイプ」の利点は、嫌いな食材を無理に食べさせなくても栄養を足せる点にあります。食卓での押し問答を減らせるのは、親にとって現実的な助けになります。一方で前提は変わりません。これは機能性表示食品ではなく栄養補助食品なので、「発達が良くなる」「背が伸びる」といった効果を保証するものではない、という目で見てください。あくまで「食事で足りない分を補う」道具です。

➜ Ayo(無味無臭の栄養パウダー)を見る

4いちばんの注意点は「誇大広告」

子供向けの健康食品でいちばん気をつけたいのが、誇大広告です。「これで身長が伸びる」「成績が上がる」「集中力がつく」といった表現を見かけますが、栄養補助食品にそこまでの効果を保証する根拠はなく、薬機法・景表法の観点でも一線を越えていることが少なくありません。子供の成長は、栄養・睡眠・運動・遺伝など多くの要素で決まるもので、一つの商品で決まるものではない、という前提で広告を読んでください。届出表示や広告表現の読み方は届出表示の読み方、機能性表示食品の仕組みは機能性表示食品とはにまとめています。

選ぶときの線はシンプルです。食事を基本に置く。不足していそうな栄養を、補助として、とりすぎない範囲で足す。効果を保証する派手な言葉には乗らない。食が細い・体重の増えが心配・アレルギーがある、といった場合は、商品を足す前に小児科や管理栄養士に相談する。この順番を守れば、子供の栄養補助で大きく外すことはありません。


【監修】まさ(薬剤師・運営者/薬機法管理者/景表法第1級/コスメ薬機法管理者)

【出典】