悩み別

ストレスで眠れない夜に。薬剤師が原因の切り分けと、できることを案内する

まず結論
  • まず、その眠れなさが「一時的な緊張」か「続く不安・気分の落ち込み」かを切り分ける。
  • 気分の落ち込みや意欲の低下が2週間以上続くなら、サプリより先に医療機関の受診を考える。
  • 食品でうたえるのは「一時的な精神的ストレス」までで、継続する不安や不眠症の治療は対象にならない。

1ストレスの「眠れない」を、まず二つに分ける

仕事や人間関係で気が張っていると、寝床に入っても頭が冴えて眠れないことがあります。ここで大事なのは、そのストレスが一時的なものか、それとも長く続いているものかを見分ける姿勢です。

プレゼン前夜のような一過性の緊張と、何週間も気持ちが晴れず眠れない状態とでは、必要な対処が違います。前者は生活の工夫やセルフケアで乗り切れることが多い一方、後者は背景に別の不調が隠れていることもあります。

2一時的なストレスでできること

寝る前に交感神経を高めない、というのが基本になります。就寝前のカフェインやアルコール、スマホの強い光を控える、湯船で体を温めてから布団に入る、といった定番の工夫は、地味でも侮れません。呼吸をゆっくりにする、日中に軽く体を動かす、といったことも、緊張をほどく方向に働きます。

サプリは、こうした生活側を整えたうえでの“もう一押し”として位置づけるのが順番です。届出の対象が「一時的な精神的ストレス」に合う成分としては、脳に直接届くとされるL-テアニン、ストレス型の届出を持つ製品があるGABA、精神的ストレスと睡眠を一つの届出でカバーするガセリ菌CP2305などがあります。いずれも「一時的な」ストレスの範囲での届出で、続く不安を治すものではありません。

3受診を先に考える目安(ここが最重要)

ストレスによる不眠で強く意識してほしいのが、気分の変化との重なりです。眠れない状態と前後して、気分の落ち込み、興味や意欲の低下、食欲の変化などが2週間以上続いているなら、それはサプリで対処する段階ではありません。

この組み合わせは、自己判断で抱えこまず医療機関に相談したい変化です。眠りの相談として、内科や心療内科・精神科に持ちかけて構いません。ストレスが体の症状(動悸、胃の不調、頭痛など)として出ている場合も、まず受診で背景を確認するのが安全です。早く動くほど、選べる手は多くなります。

4「ストレスに効く」と読み替えないための線

食品として書けるのは「一時的な精神的ストレスをやわらげる」という届出の範囲までで、継続的な不安や気分の落ち込み、不眠症の治療をうたうことはできません。広告で「ストレスが消える」「不安が治る」といった表現を見たら、それは食品の届出の範囲を超えています。届出表示が何を言っていて何を言っていないかは、届出表示の読み方で確認できます。

寝つき自体に時間がかかるのが主な悩みなら、寝つきが悪い人の入口も合わせて見てください。


【監修】まさ(薬剤師・運営者/薬機法管理者/景表法第1級/コスメ薬機法管理者)

【出典】